こんにちは!フードコーディネーターのYuka Arimaです。
今回は「野菜の消毒にも安心!次亜塩素酸水を選ぶ3つのポイント」について解説していきます。
皆さんは、コロナウイルス対策として使用されることの多い「次亜塩素酸水」について正しく理解してらっしゃいますでしょうか?
正直、あまり理解していないです。。。
1.結論
次亜塩素酸水は、物や手の消毒には有効ですが、空気中に噴霧したり、加湿器に入れて空間の除菌をすることはできません。
空間除菌という概念は医学的には存在しません。
それでも空間除菌をしようとするならば、密閉した空間に濃度の高い次亜塩素酸水を漂わせない限り、成立しませんので、コロナウイルス対策どころか、健康被害が出る恐れがあります。
医師の友利新先生もご自身のYouTubeチャンネルにて解説なさってます。
2.次亜塩素酸水について
それでは、「次亜塩素酸水」について、もう少し詳しく解説していきますね!
次亜塩素酸水は、「ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム」という次亜塩素酸を水に混ぜて作ったり、「塩水を電気分解」して作るものです。
どちらも次亜塩素酸が含まれているので、消毒殺菌効果があります。
(1)消毒剤ではない
法律上、厚生労働省が次亜塩素酸水を消毒剤として認可していないため消毒剤とは言えないのです。
認可されているのは、次亜塩素酸ナトリウムかアルコールだけです。
正式な消毒剤ではないんですね!
(2)消毒効果はある
厚生労働省に消毒剤として認可されてないものの、消毒殺菌作用はあります。
次亜塩素酸水は食品添加物の一種です。
食中毒は、食品の中のウイルスや菌が体内に入ることで発生します。
この食中毒を防ぐために、食品の殺菌や消毒に使う食品添加物として認められているのが次亜塩素酸水なんです。
(3)元々はノロウイルス対策として使用
国立医薬品食品衛生研究所の食品衛生管理部の発表によると200ppmという濃度の次亜塩素酸水はノロウイルスを不活化させるという広告がなされています。
もちろん、インフルエンザやコロナウイルスにも効きます。
厚生労働省のお墨付きの消毒薬と呼ぶことはできないが、ノロウイルスに効くということは科学的に立証されています。
(4)野菜などの消毒にも使える
次亜塩素酸水は野菜などの消毒にも使えます。
また、ドアノブやテーブルなどの消毒にも十分効果があります。
食品添加物としての認定しかないということは、次亜塩素酸ナトリウムやアルコールよりも消毒効果が下がっていまします。
一方、弱酸性なので手肌に付いても問題がなく、子どもがいる家庭でも安心です。
飲食店で野菜の洗浄消毒に使ってるイメージがありますね!
2.次亜塩素酸水を選ぶ3つのポイント
メリットが多い次亜塩素酸水ですが、選ぶ際に気をつけなければならない3つのポイントをご紹介します。
(1)成分、消毒のメカニズム
主成分が「次亜塩素酸」か「次亜塩素酸イオン」だけのものを選ぶようにしましょう。
他の無駄な成分が含まれている必要はありません。
次亜塩素酸か次亜塩素酸ナトリウムが含まれていさえすれば、強力な消毒作用があります。
消毒のメカニズム
次亜塩素酸水がウイルスや細菌にぶつかると、塩と水とクロラミンという窒素化合物に分解されます。
この分解をする過程で強力な消毒作用が生まれる。
(2)濃度
200ppm以上の濃度のものを使用しましょう。
厚生労働省の食品衛生局のデータによると、200ppm以上の濃度があればウイルスを死滅させることができると言われています。
(3)製造年月日
製造年月日が新しいものを選びましょう。
次亜塩素酸水はとても不安定で、作ったらどんどん濃度が下がります。
しっかりと製造年月日が書かれているものを選ぶようにしましょう!
3.空間除菌という概念はない
前述した通り、医学的に「空間除菌という概念」は存在しません。
なぜなら、空気は常に循環をしているからです。
もし、密閉した状態で常に除菌剤を撒き続けると、空気中に高濃度の除菌剤が漂い、その空間にいる人間に健康被害が引き起こされます。
病院の無菌室の作り方
高性能のフィルターで濾過された空気だけを無菌室に取り込む
家で無菌状態なんて作れないんですね。
4.まとめ
次亜塩素酸水は食品添加物ではありますが、科学的には十分な消毒効果が実証されています。
・食品や物に使える
・手にも優しい
・空間除菌はできない
今回、改めて勉強させていただきました!
コロナ禍で皆さん不安に思う事が多いかと思われますが、正しい知識を持って判断する事が大切です。
消毒液を手放せなくなった今、用途や体質に合った物を選ぶようにしましょう。
そして1日でも早く新型コロナウィルスが収束し、皆様が笑顔で暮らせる日々が戻ってきますよう、願っております。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。